『この世の楽しみ』 第一回 メイキング②
公開日:2018年03月30日 最終更新日:2021年05月06日
それに“まずガタつかないよう根元を固める”、“太さや左右の振り角度などを決める”、“傷んでいない部分に似せて表面のタッチを似せる”の三段階ぐらいに分けて樹脂を盛ります。
触角の方は同じ樹脂を太く盛り付けておいて、硬化したら
削って形を整えます。
あ、私が売り込み廻りをしていた時、「うちには専門家の先生がいますから、シロウトは必要ないです」と言われたC住区センターの職員さん、そちらの専門家の先生はこんなこととても手際よくやられるのでしょう。うらやましいです。
残るは塗装ですが、頭部はいいとして、悩むのは胴。黄色成型に緑吹きか…。ちょっと活かしたい気もします。テロチルスの胴は様々なスチールで見る限りグレーですが、ちょっと黄色味が入っていて、子供向けの玩具としては緑に解釈してもメチャクチャ変というわけでもないでしょう。そこで…。
グレーの部分を思い切って緑に寄せ、肩口から背面にかけては元々塗ってあった色に似せて調色した塗料を吹く、と。
ねえ、いいでしょう。こんな風にうまくいった時は最高に嬉しいわけです。
あ、私が売り込み廻りをしていた時、「いらねえよ、バカ」と言われたU住区センターの職員さん、あなたのように賢い人は、こんなことで一喜一憂したりしないのでしょう。立派ですね。
はい、全体はこんな感じ。歪みも取れています。
成型色の黄色も活かしました。
元々人形としてとてもいいできだと思いますが、欲を言えばもう少し手が小さい方が雰囲気でしょうか。左右の目の位置の前後がかなりズレているんですが、これはご愛嬌でいいですね。