あだち協働パートナーサイト大衆芸術開拓組合活動報告文化・芸術『この世の楽しみ』 第一回 メイキング①

『この世の楽しみ』 第一回 メイキング①

公開日:2018年03月30日 最終更新日:2021年05月07日

さて、消されることなく無事第一回を迎えることができました。
 今回は『ブルマァク』社の『テロチルス』(当時物)を治療します。
 入手した時点ではこんな状態(実はもっと手垢で真っ黒だったんですが、可哀想なので撮る前に洗いました)。全体が歪んでいるのがわかりますよね(右足がちゃんと接地していない)。まあ、この程度であれば、パーツをバラす時、柔らかくするために寸胴鍋で煮るのですが、その際勝手に戻るはずです。

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 他の破損部はまず尻尾。

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 それと、触角も片方が折れています。

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加えて、よく見ると舌に接着剤のようなものが付着しています。多分、『セメダインC』でしょう。これは…。

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 マイナスドライバーの先でちょっとコジってやると…。取れました。傷を治療したわけではないようです。前オーナーはいかなる理由で接着剤など着けたのでしょうか?

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ではまず触角の芯材から。折れ口にピンバイスで穴を開けて、よじった細い針金を差し込み、内側で折り返しておきます。その上で瞬間接着剤を流し込み、と。
 あ、私が売り込み廻りをしていた時、「うちの利用者は健康ですから、工作みたいな“チマチマしたことは必要ない”です」と言われたS住区センターの職員さんは、こんなバカらしいことに時間を費やしたりはしないんでしょうね。

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尻尾の芯材はこう。お菓子の空き箱とかをとっておいて、そのボール紙を使います。見本にするべきテロチルスの完品がない以上、「こんなもんかな」で決めるしかありません。

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